山中温泉「芭蕉祭」
秋の気配も深まり、加賀の山々も色づき始める10月。
山中温泉では、松尾芭蕉の足跡をしのぶ「芭蕉祭」が開催されます。
元禄二年(1689年)奥の細道の旅の途中、山中温泉に8泊9日滞在し、山中の湯を絶賛する句を詠んでいます。有名な一句が「山中や 菊は手折らぬ 湯の匂い」
「山中であるなあ、菊は長寿の花と言われているが、ここでは菊を折ることもない、効能あらたかな湯の匂が漂っている」という意味で、温泉の効能を讃えています。
また菊は秋の季語であるだけでなく、長寿や無病息災を表しています。
かつては湯ざや(共同浴場)を十二軒の湯宿が囲んでおり、そのうちの一軒「泉屋」が芭蕉の逗留した宿になります。それは薬師如来と十二神将に重ねられていて仏教とも深い関係にあったそうです。
総湯を見守るように立っている真言宗の醫王寺さまが「お薬師さん」と言われ親しまれているのも、それが所以かもしれません。
今年の芭蕉祭の講演も「芭蕉と仏教」です。

芭蕉が山中を訪れてから300年以上の時が流れましたが、芭蕉が残した言葉は今も語り継がれ、山中では芭蕉祭として日本中から俳句が寄せられます。
人もまた同じではないかと思います。大切な人が亡くなったあとも、その人が残してくれた言葉や思い出、その生き方は私たちの心の中に残ります。最後の時に皆が集まり、また法要を通して何年たっても集い、思い出す。
その思い出を次の世代へ受け継いでいってもらう事が私たち「人季」の使命の一つだと思います。
ハートフルの人形供養祭
今年のハートフルの人形供養祭には約600体の、皆さまの想いのこもったお人形が集まりました。会館での法要のため、お巨摩(おこま)の火までは焚けませんでしたが、お薬師さん、醫王寺さまに人形供養のお勤めをしていただきました。
読経のあと、醫王寺さまからのお話で
「真言宗では、亡くなられた方は満中陰(49日)に薬師如来さまにお会いします。そこで現世での救済と想い、未練を絶ちご浄土にお連れくださいます。
皆様から供養をお願いされたたくさんの人形と、それに携えられた感謝のメッセージを見て、人形も人も想いで繋がっているんだなと感じました。そこで薬師如来さまのお経をあげさせていただき、
人形を託された方の想いを絶ち、人形たちに成仏いただけるよう勤めました。想いは絶ちましたがハートフルさんから人形供養の連絡がくるたびに思い出してあげて下さい。」
とのお言葉を、お参りいただいた皆様に伝えてくださいました。

思い出を語り、想いを繋げるための場所。300年たっても、そんな場所であり続けたいと思います。
何をしたらいいのか分からない。ほとんどの方がそうです。分からないという不安を一つずつ解消していきます。
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