端午の節句は、もともと中国から伝わった厄払いの行事が日本の信仰と結びつき広まったものです。
現在では5月5日の「こどもの日」として知られていますが、古くは特に男の子の健やかな成長を願う日でした。
宗教的には、中国の思想である「邪気を祓う日」という考えが背景にあります。旧暦の5月は今でいう梅雨時であり、病気や災いが起こりやすいと考えられていました。そのため、香りの強い菖蒲(しょうぶ)や蓬(よもぎ)を飾り、悪いものを追い払おうとしました。
日本でもこの風習が取り入れられ軒先に菖蒲を飾ったり、菖蒲湯に入るようになりました。日本ではこれが神道の「穢れを祓う」という思想と結びつきました。神道では災いや病気は「穢れ」と考えられ、それを祓うことで心身を清めます。菖蒲は強い香りがあるため、その香りが邪気を祓い、菖蒲湯は身を清める宗教的な意味を持っていました。
また「しょうぶ」という音が「尚武(武を重んじる)」に通じることから、武士の時代には男児の成長や立身出世を祈る日へと変わっていきました。江戸時代になると武家では鎧や兜を飾り、男の子が強く立派に育つよう願いました。現在の五月人形や鯉のぼりの風習は、ここから生まれたと言われています。
鯉のぼりにも精神的な意味があります。中国の伝説では、鯉が激流を登って龍になるという話があり、子供が困難に負けず立派に成長してほしいという願いが込められた縁起物なのです。
また、表題の粽(ちまき)ですが、こちらも古代中国がはじまりとされています。粽を食べることで邪気払いや厄除けの意味合いがあるそうです。また、かしわ餅は江戸時代に日本で生まれ、子孫繁栄の意味が込められているそうです。
加賀の山代温泉でも一大イベントの「菖蒲湯まつり」が6月4日に開催されます。
30mの引網をつけた「台棒」の上に菖蒲の俵を6俵、下に2俵、一番上の俵には「菖蒲と蓬」を1束くくりつけ350kgにもなる神輿が引き回されます。引き回され、俵から散乱した菖蒲を奪い合い山代温泉の総湯に投げ入れます。一番の入浴者は、その年の災厄から逃れられると言われています

親として子供の成長と安全を祈るのに、今も昔もありませんね。自分も、生まれたときに祖父が描いてくれた蒔絵の兜の絵を久しぶりに飾って、祖父に感謝する日にしたいと思います。

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